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2022/06/01 間違いだらけの大規模修繕

資材の値上げも怖くない 大家さんの節約術

  原材料費や人件費の高騰で修繕費が高騰しています。業者から例年よりも高い金額の見積りを提示されて、驚かれている大家さんもいらっしゃるのではないでしょうか。

 修繕費を安く抑えたいと思うのは当然の消費者心理と言えます。一方、価格が高騰している中で値引き交渉をしてしまうと、「安かろう、悪かろう」のサービスに当たってしまい、修繕に失敗してしまうケースも少なくありません。

 今回のニュースレターでは、大規模修繕の専門家の私たちが、上手な修繕費のコストカットの方法をレクチャーしたいと思います。本当は教えたくないノウハウですが、このようなご時世だからこそ、みなさんのお役に立てる節約術を共有できればと思います。

 まず、外壁塗装ですが、いっぺんに全面をやらず、1年に1回、1面ずつやっていくとコストを大幅に削減することが可能です。塗装をすべて完了するのに4年かかりますが、1回のコストは大幅に削減することができます。足場代が毎回発生するのでトータルでみれば高くつきますが、節税にもつながることから、修繕費の節約術としては手堅い方法のひとつです。

 ただし、このやり方はダラダラと修繕を続けることにもなるので、住人からクレームが入る可能性があります。長期的に修繕を行うことをしっかり伝えて、ゴールの期日を決めてから取り組む必要があります。

 もうひとつの節約術は、足場を使わない修繕を先に行うことです。修繕費の大半は足場の費用が占めるため、コストを抑えたいときは足場を使わない床や廊下などを中心に修繕を行うといいでしょう。

 3つ目の節約術は、一括償却資産となる20万円以下の修繕を徹底して行うことです。エアコンや給湯器など、低額なリフォームを行えば、3年で均等償却することが可能になるため、効率よく経費を削減することができます。

 修繕費が極端に安い業者は、原材料費や人件費をどこかで削っているので、工事が終わったあとに大きな問題が出てくる可能性があります。同じサービスを提供しているのにも関わらず、1社だけが極端に安いというのは、何か問題があると思ったほうがいいでしょう。

 物価が上昇しているからこそ、あえて高めの見積もりを出してくれた業者に修繕を依頼するのも、業者選びに失敗しない大家さんの防衛策のひとつといえます。

 コロナの感染拡大や半導体不足、ロシアによるウクライナ侵攻など、不安定な情勢が続くからこそ、大家さんは業者を見極める力を身につけて、適正な価格で修繕を受けられる体制を整える必要があります。
0120-4116-99
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