入居者には年に1回、 アンケートを取ろう!
アパートやマンションに入居する住民に対して、年に一回、アンケートを取ることをお勧めします。
「面倒だからやりたくない」
そう思われるかもしれませんが、アンケート調査は大家さんにとって良いことだらけなので、ぜひやったほういいと思います。
アンケート調査をやると、自分が気づかなかった細かい修繕ポイントを知ることができます。「夜になると廊下が暗い」「ベランダの手すりが錆びている」等、住民は日々、その物件で生活をしているので、たまに視察に来る大家さんよりも細かいところに気づいてくれて、指摘をしてくれます。
また、定期的にアンケート調査をすることで、「ここのマンションは不満を聞いてくれる」と住民に認識されるため、退去率の抑制にもつながります。
もちろん、要望を聞くことによって、面倒くさい仕事が増えるのも事実です。
しかし、アパートやマンションの経営も所詮は客商売。大家さんがほったらかしにしている物件は、すぐに住民も不満を抱えてしまい、退去していきます。
少子高齢化によって入居者が減っていくこれからの時代は、大家さんも住民の声に積極的に耳を傾けていかなくてはいけません。サービス力を上げて、物件の商品力を高めていかなければ、他の物件との競争に勝てなくなってしまいます。
一方で、住民が抱えるすべての不満に応えることは難しいのが現状です。簡単には修繕ができない案件もあり、一定数の要望は断る必要があります。
不満が解消できない場合は、手紙でお詫びの気持ちを伝えるのがいいでしょう。住民も文書を読むことによって冷静になって事情を理解してくれる上、大家さんとコミュニケーションが取れたことで、強い信頼感を持ってその部屋に住み続けてくれます。
対して、メールやSNSで住民の意見を募るのは止めたほうがいいでしょう。気軽に不満が伝えられる環境を整えてしまうと、騒音問題や住民同士のトラブルに巻き込まれやすくなります。回答は手紙や電話などのアナログな方法に絞り、住民との程よい距離感を保つことが大切です。
〇×形式や、チェック形式のアンケートを取ることも得策ではありません。記述式にしたほうが、自分が想定していなかった住民の不満を知ることができるし、本気で考えている不満しかアンケート用紙には書かなくなるので、修繕に役立つ情報を掘り起こすことができるようになります。