部屋の個性を出して 他の物件と差別化を図る
アパートやマンションの部屋は「すべて同じ」というのが定番です。多少の間取りの違いはあるものの、壁紙や照明は統一されており、どの部屋を見ても代わり映えしないのが現状です。
しかし、最近は部屋に「自分らしさ」を求める人が増えています。個性的なレイアウトの部屋や、趣味にあわせた間取りなど、それらをSNSで公開し、生活の充実度をアピールすることがトレンドになっています。
どこにでもあるような平凡な部屋は、入居者がその空間で生活することがイメージしにくく、他の物件に目移りしてしまう要因にもなります。「この部屋だったら、もう少し家賃の安い物件にしよう」と、家賃の高さや諸条件に負けてしまい、部屋選びの候補からはずれてしまうのです。
一方、自分好みの個性的な部屋であれば、生活がイメージしやすくなり、「この部屋にどうしても住みたい」というモチベーションを高めてくれます。見学に来た人も、平凡な部屋を見慣れているせいか、個性的な部屋を見ると「他の部屋とは違う」と、物件に対して好印象を抱いてくれるようになります。
お金をかけて個性的な部屋に修繕する必要はありません。壁紙を変えてシックな雰囲気を演出したり、照明を交換してアンティークな部屋にしたり、安い部材やインテリアで部屋のイメージを変える方法はたくさんあります。部屋のバリエーションが増えれば、それだけ入居の決め手が増えることにもなるので、高めの家賃設定でも入居が決まるケースが増えていきます。
入居者はその物件だけを見て決めるのではなく、他の物件も見比べたうえで、一番気に入った部屋に住むことを決めます。自分の物件の「決め手」を作ったほうが、より競争力のある部屋になって、空室が埋まるスピードも早くなります。
個性を求める時代だからこそ、アパートやマンションも部屋に個性を出していかなければいけません。立地条件や家賃で比べられても「この部屋がいい」と言われる競争力が必要です。